「天下三名槍」とは?
槍の中でも、特に名高い3つの槍を「天下三名槍」と呼びます。
「天下三名槍」は次の3つのことを指します。
御手杵(おてぎね)
日本号(にほんごう/ひのもとごう)
蜻蛉切(とんぼきり)
江戸時代には「西の日本号、東の御手杵」と称されていましたが、いつしかそれに蜻蛉切が加わり、明治時代から天下三名槍と呼ばれるようになりました。
御手杵
室町時代に結城晴朝が作らせたもので、鞘は細長く杵のような形をしているため、この名がついたようです。
残念なことに太平洋戦争中の昭和20年に東京大空襲で焼失したため、「天下三名槍」のうち御手杵のみ現存しません。
日本号
室町時代に作られたもので、正親町天皇より室町幕府15代将軍である足利義昭に下賜され、織田信長、豊臣秀吉、福島正則と受け継がれました。
この槍には逸話があり、この逸話により「呑み取りの槍」とも呼ばれるようになりました。
その逸話とは、(黒田孝高の家臣である)母里友信に福島正則が酒呑みの勝負を持ち掛け、その結果日本号を渡すことになってしまった、というものです。
蜻蛉切
こちらも室町時代に作られたもので、戦国時代の武将、本田忠勝が愛用したことで知られています。
蜻蛉切は戦場で槍を立てていたところに飛んできた蜻蛉が当たって二つに切れたことに由来するそうです。
例題
Q.
母里友信が福島正則に酒呑みの勝負を持ち掛けられ、それに勝った褒美としてこれを譲り受けたという「呑み取り」の逸話で知られる、「天下三名槍」の1つに数えられる槍は何でしょう?
A.